表題作白無垢は花と散る
- 攻逢坂国光
- 成り上がりの経営者
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- 受紫藤良弥
- 女形役者
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あらすじ
父の死により傾いた芝居一座を立て直すため、紫藤良弥は非道な成り上がり者と噂される逢坂国光の元に付き人として仕えることになった。
一代でのし上がり、利益のためならどこまでも冷徹になれる逢坂のやり方に反感を覚えつつも、懸命に商売の知識を身につけようとする良弥。
そんなある日、誰も近付くことを許されなかった離れにつれて行かれた良弥は、そこで白無垢を着るよう強要される。
誰かのために誂えられた花嫁衣裳―それを身に纏う良弥を見つめる逢坂の強い視線とその瞳の奥の暗い陰に、良弥は奇妙な戸惑いを感じ始める―。