あらすじ
油問屋吉野家の一人娘・お澪は、かどわかされそうになったところを無頼の浪人・沙門小次郎に救われる。一目で沙門にひかれたお澪は彼の住家を捜し出すが、沙門には美貌の愛人・弁天がいた。
しかし、道端で苦しんでいた弁天を救ったことから、彼が男で、しかも沙門とは敵同士であることを知る。隠密であった沙門により、弁天のいた藩は取りつぶしとなり、彼の婚約者も沙門により破滅させられたのだった。
弁天は沙門がいなければ血が凍る、また、彼の死に様を見届けたいという思いから、憎い沙門の傍を離れられない、と言う。お澪は沙門を想いながらも親の決めた縁談に従って花嫁修業を続ける。しかし、婚約者の太吉はあまりにもお澪の理想とはかけ離れていた。
一途に沙門を追い求めるお澪だったが、彼女の目からすれば、沙門の心は弁天にしかないように見える。目の前で二人の激しい愛の形を見せつけられたお澪の胸の愛は、いつしか憎しみの炎となって燃え盛っていた。
今、少女の内に一匹の蛇が宿り、愛と憎しみを抱きしめながら狂おしく身もだえている――。
作品情報
- 作品名
- 長恨歌 蛇性の婬
- 著者
-
山藍紫姫子
- 媒体
- CD
- オリジナル媒体
- 小説
- メーカー
- コロムビア
- シリーズ
- 長恨歌
- 収録時間
- 62 分
- 枚数
- 1 枚
- ふろく
- 無し
- パッケージ発売日
- JANコード
- 4988001348887