あらすじ
九重丸と斎の長男の一郎丸は、真名をもらえて人界に自由に行けることが楽しくて、よく出かけている。そこで九鬼神に守りを依頼された砂漠の国の王子のサルバを、行きがかり状、助けることになった。サルバはお家騒動に巻き込まれて、命を狙われている。それだけでなく神の力を得ようとしている叔父からも狙われる。一郎丸は異国の豹神や数々の陰謀からサルバを助けて、無事に王位につけさせる。だが、人の国の王となったサルバと妖弧の長の跡継ぎの一郎丸はずっといっしょにいられない。二人は一旦は別れるが、やがて成狐となった一郎丸はもう一度、サルバの元に赴いて、初恋を成就させた。