表題作蝶々をとじこめて
- 攻荒木
- ヤクザの汚れ役
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- 受新納智也
- 賭場のゲイボーイ
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- エロ度
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標準的
- プレイ
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- 設定
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年の差
ヤクザ・裏組織
- トーン
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せつない
あらすじ
先代の息子を殺《け》す。後継者争いに揺れる暴力団・龍陣会《りゅうじんかい》の幹部がそう腹を括ったとき、荒木義朗《よしろう》は街に呼び戻された。
汚れ仕事専門のはみ出し者。いつの間にそんな立ち位置に追いやられたのか分からない。だが初めての殺人ではなかったし、最後でもないだろう。極道でいる限り、それが自分の役回りなのだと荒木は苦く悟っていた。
荒木は〈ニーナ〉と呼ばれる美貌の青年・新納《にいな》智也を紹介される。殺人の実行犯を騙《かた》って自首する荒木の身代わりだった。
「オオミズアオの成虫はね、たった二週間の寿命しかない。ただ恋をするためだけに羽化するんだ」
売り専のゲイボーイとしてのピークを過ぎ、大人の男になりかけている不安は隠しようもない。蝶のように美しい蛾・オオミズアオの儚さになぞらえて、智也もまた自らの人生に見切りをつけている。
そして智也は、残された僅かな時間を荒木との情交で埋め尽くすことを望んでいた。