表題作今、風が梢を渡る時〈後編〉
- 攻鴇浦智巳
- 17歳,旧制高校一年
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- 受沢良木犀
- 17歳,旧制高校一年
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あらすじ
京都帝国大学の予科・第三高等学校に入学した沢良木犀の一学期は、同性愛や嫉妬、羨望のために散々なものとなった。
夏期休暇で帰省した彼を一番に案じたのが、寄宿舎で同室の鴇浦智巳だ。彼は、はるばる沢良木の養家に赴き大歓迎を受け、沢良木の元気そうな姿に安堵する。
そして二学期。嫌がらせは減ったが、沢良木は学業の方で焦り出した。また、二年生・柚木の、自分への想いが本物だと知る。
鴇浦を無条件で信頼する沢良木、沢良木への恋情を持て余す鴇浦。
二人の想いは果たして実を結ぶのか…。