夢のあとさき

銀座の高級ホストクラブ「マスカレード」のフロアマネージャー、野口真一は新人ホストとして現れた幼馴染みの神保智士に驚く。
年は離れているが、以前は親友のように思っていた智士は、一年前、智士の姉、遼子と野口の結婚式の日から音信不通になっていたのだ。
だが、その突然の再会以上に野口を驚かせたのは、妻の遼子が離婚を決意し、家を出ていったという智士の言葉だった。
ショックを受け茫然とする野口には「寂しくないように俺が一緒にいてやる」という智士の本当の目的を知るよしもなかった。