表題作抜頭奇談
- 攻天本森
- 推理小説家兼術師
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- 受琴平敏生
- 天本の助手で精霊の血を引く少年
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あらすじ
その音色、喨々として、天地に透る。闇を切り裂くネオ・オカルト・ノヴェル最新刊!陰陽師の遺した一管の龍笛。千年の時を経て吹く者を得たとき、奏で出だされた調べとは――。綺麗な丸石で囲まれた浴槽には、快い温度の湯が噴きだしていて、そこに足をつけた瞬間、2人の唇からは同時に深い息がもれた。「……ふっ、天本さんてば、お年寄りみたいなため息ついちゃって」「……それは君もだろうが」「はー。でも、ホントに、気持ちいい……」過酷すぎた事件の傷を多少なりとも癒すべく、温泉を訪れた天本と敏生。ひたすらのんびり、ゆったりするはずだったのだが――?