あらすじ
気楽に日々を過ごす大学生の成島季里は老舗料亭のひとり息子だが、女将である母親への反発もあって跡を継ぐ気はさらさらない。
そんな季里が気になっているのが、祖父の代から成島家に料理人として仕えている鮎川誠一だった。
寡黙でもの静かながら内面に強いものを秘める誠一を季里は幼い頃から兄のように慕っていたが、成長するにつれその感情の微妙なすれ違いに甘い戸惑いを感じ始めていた。
そんな時、将来は代議士と嘱望される若手弁護士・笙野克巳と出会い、彼の穏やかさの裏に見える淋しさに惹かれ恋人としてつき合い始めるが…。